健康寿命を延ばす免疫力

 

健康寿命を延ばすのに様々な面で重要な役割を果たしている「免疫」のしくみと、その効果をよりよく発揮してもらうための「免疫力」の高め方について考えてみます。

 

免疫は、ウィルスや病原菌、寄生虫などからの感染症や、がんの発症を防ぐとともに、そのバランスを整えることで様々な慢性病や不定愁訴の症状改善にも重要な役割を果たしています。

 

日本などの先進国のように比較的衛生状態が良いとされる国や地域であっても、私たちの周りには目に見えない細菌やウィルスが多数存在しており、私たちは日々それらと共存して生きています。

 

普通に生活しているだけでそれら細菌やウィルスにさらされている訳ですが、簡単に発病しないのは免疫システムが機能しているおかげです。

 

細菌やウィルスが体内に侵入してきても、それらが増殖し体に悪影響を及ぼす前に、体にとって異物である細菌やウィルスを検知し、それを攻撃し死滅させ、体外に排出する仕組み(免疫システム)が機能しているからです。

 

また、外から侵入して来る病原体以外に、健康な体本来の健常細胞や組織とは異なるガンなどの異常細胞に対しても、それを見つけ出し排除する仕組みとして機能しています。

 

健康な人の体の中であっても、がん細胞が日々発生していることが知られています。
それらがごく少数の内に免疫システムにより体から排除されることで、がん細胞の増殖を抑え、病としてのがんの発症を抑え込んでいるのです。

 

免疫力は20歳前後の時期が最もピークといわれ、年齢とともに落ちてくるとされていますが、食生活や運動、睡眠などの生活習慣、ストレスによっても影響を受けることが知られています。

 

ですから、それら生活習慣やストレス軽減に留意して改善していくことで、免疫力を上げていき、維持していくことが可能になるわけです。

 

免疫力が高ければ、様々な病原体やがんに対する抵抗力が高く、感染しても発病しない、もし発病しても重篤な状態に陥らない、というように、健康寿命を延ばすことに大きな役割を果たします。

 

免疫とは

 

私たちの体は、常に何らかの病原体にさらされながら生きているといっても過言ではありません。

 

病原体にはウィルスや病原菌、寄生虫などさまざまな種類があります。

 

何か腐敗したものや汚染されたものに触れてしまうような事がなくとも、空気中にはウィルスや病原菌、カビの胞子などが漂っています。

 

それらは口や鼻から、また皮膚に傷があるとそこからも侵入してきます。

 

口や鼻から入った病原体に対しては、まず咳や痰、鼻水といった形で体外に排出しようとします。

 

咳や痰、鼻水などは病原体から体を守る最初の防御機能ですが、それらを通り抜けて体内に入ってきた病原体に対処するのが白血球を主体とする免疫システムです。

 

血液を遠心分離すると、大きく分けて以下の4つの成分に分かれます。

  •  「血漿」(血液中の栄養成分)
  •  「血小板」(血管が破れた際、止血する働きを持つ)
  •  「白血球」(免疫を担う)
  •  「赤血球」(酸素を運搬)

 

その中で白血球はさらに

  •  「顆粒球」(好中球、好酸球、好塩基球)
  •  「リンパ球」(Tリンパ球(T細胞)、Bリンパ球(B細胞))
  •  「マクロファージ」
  •  「樹状細胞」

などの種類があることが判っています。

 

このように白血球にはいくつかの種類があり、それぞれに少しずつ、あるいは全く異なる役割を分担し、連携しながら体に侵入してきた病原体を排除する働きをしています。

 

免疫の仕組み

 

免疫には「自然免疫」と呼ばれる免疫と、「獲得免疫」と呼ばれる免疫の2種類があります。

 

この2つはそれぞれ単独でも免疫系として機能します。

 

また、この二つが連携することで、さらに強力な免疫系としての働きを発揮します。

 

 

自然免疫は、生まれた時から体に備わっており、人をはじめとする脊椎動物はもちろん、昆虫や植物、細菌の中にも病原体を認識して無害化する仕組みとして存在しています。

 

生命進化の比較的初期の段階から生命防御の仕組みとして進化したと考えられています。

 

 

獲得免疫は、脊椎動物以降の生命進化の過程でに獲得されたと考えられている、より複雑な免疫系です。

 

生まれ時にはある病原体に対し免疫を持っていなくても、一度感染するとその後、その病原体に対して免疫を持つ事ができるようになることが知られています。

 

病原体を学習し記憶することのできる免疫系です。

 

予防接種などはこの「獲得免疫」の仕組みを利用した疾病の予防方法です。

 

 

人での自然免疫を担う白血球の種類は、次の表のように分類されています。

 

好中球(顆粒球の一種) 細菌やウィルスを取り込み破壊
好酸球(顆粒球の一種) 寄生虫などの大型の異物を攻撃
好塩基球(顆粒球の一種) 細菌やウィルスなど小型の遺物を取り込み破壊
NK細胞 ウィルスに感染するなどして異常となった細胞を破壊することで無害化
マクロファージ 異物を食べて撃退。食べた異物の情報を獲得免疫系のT細胞に伝える
樹状細胞 異物を取り込み、その情報を獲得免疫系のT細胞に伝える

 

同じように獲得免疫を担う白血球の種類は以下の表のようになります。
こちらはすべて白血球の中でもリンパ球の仲間です。

 

ヘルパーT細胞 B細胞やキラーT細胞に攻撃指令を出す
キラーT細胞 ウィルスに感染してしまった細胞を攻撃し破壊、無害化
B細胞 ウィルスや異常細胞を無毒化する抗体を作ります。将来に備え一部の抗体を保存
レギュラトリーT細胞 異物の排除が完了したときに、免疫反応を終了させる

 

 

以降、作成中です。
しばらくお待ちください。

 

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